マタハラ、残業未払いで訴えられました(有名エステサロン)。訴額は合計2,600万円にもなります。

10月29日エステサロン「たかの友梨ビューティクリニック」が訴えられました。マタハラ(マタニティ・ハラスメント)及び残業未払いだと言う事です。

東京地裁の提訴では女性従業員が「お腹の張りと腰痛がひどかったのに、出産の3カ月前まで朝9時から夜10時まで働き、切迫早産になった」としています。

労働基準法では、6週間以内に出産する女性が求めた場合は産前休暇を与える事になっています。(産後は8週間の休暇を与えなければならない事になっています。)

また、基本的には育休は子供が1歳になるまで取れる事になっていますが、会社は「4月以降に産休に入るか退職かを選ぶように」「産休に入るなら1年で復帰しないといけない」と説明していたと報道されています。

妊娠したら退職勧奨を行っていたとしたらマタハラと訴えられても仕方が無いと思われます。今回の訴えでは慰謝料200万円だそうです。それに加えて2年間の未払い残業代1,400万円も同時に請求を行ったとの事です。

 

同日に、仙台店に勤務していた従業員と元従業員の女性2人が、会社に未払い残業計1000万円の支払いなどを求める訴えを仙台地裁に起こしたそうです。

 

今年8月21日に「たかの友梨ビューティクリニック」の高野友梨社長が、職場の環境改善を求めた女性従業員に「労働基準法にぴったりそぐったら絶対成り立たない」「あなた会社つぶしてもいいの?」のと詰めよった事を女性従業員の加入する労働組合「エステ・ユニオン」により暴露されたばかりです。

 

その後9月11日に、「当社と致しましては、今後とも労働基準法や公益通報者保護法をはじめとする、法令、社会倫理及び企業規範の遵守並びに適正な労使関係の形成のためにも、全力を尽くして参る決意でございますので、皆様の変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。」と「エステ・ユニオン」に回答を送っていました。

 

にも関わらず、東京と仙台の事件です。

 

裁判結果はこれからで、どのような司法判断が出るかは現時点ではわかりませんが、このような事件が立て続け起こると、求人応募数は減り退職者も多く出る可能性があります。そうすると益々人手不足になり一人当たりの残業時間が増えることになってしまいます。

また、顧客も減り売上が下がる事も考えられます。

 

対岸の火事と流すのではなく、企業は最近問題になっている、パワハラ、マタハラ、残業未払いなどの問題に真摯に向き合わないといけませんね。

中小企業でパワハラ増加

労働新聞(平成26年6月16日)を見ていますと、中小企業でパワハラが増加しているとの記事が載っていました。

神奈川県が平成25年度の労働相談の結果をまとめた結果によると中小企業ほどパワハラが発生しやすい実態が明らかになったそうです。

同県に寄せられた相談件数12,302件中、女性は6.759件、その約半数の3,106件は非正規労働者からだったとのことです。

相談内容は 1.労働契約の終了 3,361件 2.職場での人間関係 2,638件

の順で多く、職場での人間関係を細かく見るとパワハラが1,417件で前年度比19.9ポイント増とのことです。

同県によると、女性からの相談が過去最多だったのはパワハラの増加が一因となっているとしています。

働くうえで最もストレスとなるのは「人間関係」であることは随分と前から言われています。また、労働局への相談事項も「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数は多くなっています。

しかし、今まではパワハラの定義が明確でなかった事もあり、パワハラと区分されてていなかったのではないでしょうか。

会社としてはパワハラで大切な従業員を失わないように気を付けて行きたいものです。

うつ病罹患での労災申請のご相談が増えています。

当法人のサイトにうつ病に罹患した場合の労災認定に関して記載していますが、最近は労災認定に関するお問い合わせが増えて来ました。

当法人では過重労働(長時間労働)、パワハラ、セクハラによるうつ病などの精神疾患に罹患された方の労災申請の手続きをさせて頂いています。

過重労働やパワハラだけでなく、過度なノルマの為にうつ病などの精神疾患に罹患された場合も労災認定を受けることが出来る可能性があります。どうかなぁと悩まれている方は1度ご相談ください。

当法人の代表上田は産業カウンセラーの資格も合わせ持ち、 『京都府自殺ストップセンター「いのちのサポートチーム」登録社労士』です。

また企業様向けに過重労働、パワハラ、セクハラによるうつ病などの精神疾患に罹患されることがないような体制作りのお手伝いも行なっています。

働く人の健康を守るのも会社の義務です。ブラック企業などと言う不名誉なレッテルを貼られる前にご相談ください。

パワハラ、セクハラで精神疾患 労災申請最多1409人(H25年度)

職場でのパワハラ、セクハラ、長時間労働で精神疾患を罹患し労災申請をした人は平成25年度は前年度比152人増の1409人と過去最多であったことが平成26年6月27日の厚生労働省での発表でわかりました。

5年連続で1000人を超す高水準で、30~40代の働き盛りが6割を超えているそうです。このうち労災認定をされたのは436人で、嫌がらせやいじめ、セクハラが原因だったケースがともに過去最多となったそうです。

436人の内訳は男性289人、女性147人で、前年より39人減ったが過去2番に多さです。うち63人が自殺(未遂を含む)を図るなど深刻な問題となっています。

精神疾患の原因について「嫌がらせやいじめ(パワハラ)」と認定されたのは55人、「セクハラ」と認定されたのは40人で共に過去最多になっています。特にパワハラは「仕事量が増えた」のが原因である55人と対で原因のトップとなりました。

厚生労働省での分析では「仕事が理由でストレスを感じている人が増えている。労働者側に精神疾患が労災認定の対象になるとの認識が広がったことも背景にある」としています。

パワハラやセクハラ、長時間労働での精神疾患罹患が労災認定されると、その後に損害賠償請求をされることもあります。自殺で亡くなった場合、遺族から請求される損害賠償額は5000万円~1億5000万円と高額あり、さらにブラック企業として一般に認識すると、応募者数が減るなどの問題も出ています。

実際、大手居酒屋チェーン店では新卒の応募者数が減って店舗閉鎖の影響も出ています。

このような事に陥らないためにもEAP (http://adr-kyoto.net/?page_id=4752) などを利用されることをお勧めいたします。

若い働き手が少なくなっており、中小・小規模事業では人が集まりにくくなっています。働く人を大切にすることを宣言する事は、これからの企業運営には欠かせないのではないでしょうか。

過労自殺をした女性の両親が1億5300万円の損害賠償請求

平成25年12月9日産経新聞による報道です。

====以下引用

居酒屋チェーン「ワタミフードサービス」の新入社員だった森美菜さん=当時(26)=が過労自殺したのは、会社と経営陣が安全配慮義務を怠ったためなどとして、両親が9日、創業者の渡邉美樹参院議員ら会社側に「懲罰的慰謝料」を含む約1億5300万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

代理人弁護士によると、懲罰的慰謝料の請求は過労死・過労自殺をめぐる民事訴訟では異例。被告は同社と持ち株会社「ワタミ」の法人2社、当時ワタミグループを率いていた渡邉氏ら個人3人としている。

訴えによると、森さんは平成20年4月に入社し、神奈川県横須賀市の店舗で調理を担当。月約140時間に及ぶ時間外労働の末、手帳に「体が辛いです。誰か助けて下さい」と書き残し、6月に飛び降り自殺した。過労自殺として24年2月に労災認定されている。

渡邉氏には、全従業員に「24時間働け」などとげきを飛ばす言動があったとして「労働者の安全や健康に対する配慮がみられない」と指摘。懲罰的慰謝料を求める理由を「全従業員の過重労働でまかなえる程度の慰謝料では、悪質な過労死を防げない」と説明した。

都内で記者会見した父の豪さん(65)は「なぜ娘が亡くなったのかを答えてほしいという一点で提訴した」と話した。

====引用終わり

この事件のその後を追いかけると「平成26年3月27日。初めて出廷した当時の経営トップ、渡辺美樹氏(現参議院議員)が、法的な責任は認めなかったものの、道義的責任は認めて、両親に対して初めて面と向かい、頭を下げた。」と報道されています。

同日「ワタミは運営する居酒屋の1割となる60店は平成26年度中に閉店すると発表した」と報道されています。人手不足のために店舗運営がままならない状態だと言われています。

景気回復のため飲食業では人手不足であるのは確かですが、休みの日にもボランティアで研修をしなくてはならないような会社作りにも問題があるのではないでしょうか。

さらに、女性が亡くなったのが平成20年。今年は平成26年。でやっと渡辺氏は頭を下げた。6年が経過しているのです。あまりにも遅すぎたのではないでしょうか。

亡くなった森美菜さんのご冥福をお祈りしつつ、仕事で人が死ぬなどないような社会にして行きたいと考えます。

 

 

デイサービスセンターの男性介護員、精神障害を起こし自殺。労災認定及び損害賠償5000万円。

岡山県備前市デイサービスセンターの男性介護員(当時42歳)が2007年に焼身自殺したのは上司のパワハラが原因だとして、遺族が訴訟を起こしていました。

和気労働基準監督署(岡山県)が2010年8月に遺族補償年金などの不支給を決定し、遺族が国に処分取り消しを求め岡山地裁に提訴していました。2014年4月23日の判決で、パワハラと自殺の因果関係を認め「(業務と自殺の)因果関係を否定した処分は違法」として、処分取り消しを命じました。

また、遺族がデイサービスセンターに損害賠償を求め訴訟では、原告の請求通り計5000万円の支払いを命じました。

判決などによると、2004年5月ごろから、上司の女性生活相談員が、男性の仕事のミスについて職員会議などで「何でできないの」などと厳しく叱責。    男性は2007年9月にガソリンをかぶり焼身自殺しました。

裁判では「上司は、男性の判断・作業能力が低下している原因を十分見極めることなく、叱責を繰り返した。心理的負荷は過重。自殺行為を思いとどまる精神的抑制力が著しく阻害されていた」と指摘されました。

パワハラでの精神障害による自殺であると判断、労災認定がされ、民事的にも損害賠償が認められた事件となります。